23・2 646号

 昨年一二月四日、愛知県岡崎警察署の「保護房」で四三歳の男性が両手をベルト手錠で、両足を捕縄で一四〇時間も拘束され、複数の看守に暴行されて殺された。大阪浪速署でも医療を要求する男性が「保護房」に拘束され殺された。留置場の「保護房」は他の被留置人とも隔絶された拷問部屋で、窓もなく密閉された房内にはトイレがあるが自分では水を流すこともできない。夜間も監視のために照明がついたままで布団もなく食器口から紙製の食器で食事が支給されるだけだ。逮捕取調べと留置が同じ警察署内であり、医師の診断も受けられない。代用監獄制度は多くの冤罪事件を生み出し、撤廃すべきであるのに、二〇〇七年から監獄法に代わる刑事施設法に取り込まれ施行されてしまった。その後全国の警察で「保護房」が作られていった。全ての「代用監獄」と「保護房」を撤廃しよう。(K)