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 今年は関東大震災から一〇〇年。東京、横浜などで関連展示をしている。その当時の新聞が張り出しており読んでみると、横浜市根岸刑務所では受刑者に市内の警備にあたらせたという。内容としては暴漢からの保護、家屋の下敷きになっている人の救出。もちろん囚人は自分のいる住所を刑務所に知らせている。解放された人数は千人余り。そのうち九〇〇人が刑務所に返ってきた。返ってきた人は再び市中の警備にあたった。刑事収容施設法には「応急用務」があるのだが、これは施設内で災害訓練を受け、地震があったときに施設内の災害などにあたらせるのだろう。天災は人手が必要なのだから、何かあったときは獄外で活躍させてもいいと思う。大正時代の人たちは、おおらかであったのだろう。再犯防止と言いながら、結局は何かあったときは支援をさせない権力ってなんだろう。(川口)